営業マン時代に会社に貢献してきたという実績のある方が管理職についていることが多いのは、不動産業界に限らず言えることだと思います。実績に対するご褒美という意味もあれば、『若手だって努力すればアレぐらい偉そうに出来る日が来ますよ』ってメッセージを込めて、会社が営業マンを励ます意味もあるようです。たまに親会社から出向してくる方もおられますが、子会社にとっては……。『給料泥棒!』って叫びかけた青い時代を私もようやく卒業しました。
末端従業員から搾取して高給もらっている人たちも、どっかしらの豪華なソファにでも身を沈めてふんぞり返り続けて下さればいいんですけどね。時々末端の支店にまで『巡回』してくるので困ります。いかに多くの人間からペコペコされているか確認することで満足感を得ようと思っているのでしょうか。お昼時に滞在されると、店長クラスは有無を言わさず高級なお店で『ランチミーティング』に参加させられます。それに合わせて予定を空けておかなくてはなりません。
何度もリストラの波を乗り越えてきたお世辞上手な営業マンは、そんな『気を遣わせる管理職』の、大のお気に入り。近寄って来られるのですが、今はピンチ!忙しいんです。私でよろしければお時間稼ぎましょう。『お疲れ様ですぅ♪アラ!素敵なネクタイですこと。』激怒しているお客様が待ってます。営業マン、早く書類を準備して下さい…。『フフフ♪まあね。…あっ、お前、俺が来たのに今出るの?失礼なヤツだな。』『すっ、すみませーん!』大クレーム中なの…。
全員が管理職の都合に合わせて動かなくちゃいけない日というだけでも迷惑ですが。普段は使いやすいように出してある書類も、『あの人は几帳面だから見苦しくない社内にしなくちゃダメ』って言われて、奥のキャビネットにしまいこんでいます。取りに行ったり戻しに行ったりの繰り返しで、仕事の効率が下がっています。偉い人の機嫌に合わせて社内を変えても、会社は全然儲からないと思うのですが、何か?…って本人に言ったらリストラ確実ですからね。ふぅ。