不動産屋とは敵対関係にあるのが
占い師。でも、私は結構好きで自分でもよく占います。女性はみんなそういうものだと思ってましたが、私は少々凝り過ぎなのだそうです。広い家に住んでいた頃は専用の部屋を作っていて、『また水晶部屋に籠ってる!』ってよく言われたものです。水晶は持ってなくて、もっぱらカードを使うのですが…。どっちも同じですか?
非番の日にお出かけしました。都会に出ると時々安くみてくれる所があるんです。『相性占いって顔してるわね。あら!結婚指輪?ご主人との仲をみて欲しいのかしら?』初対面で言葉を交わす前の段階で推定出来ることを一気に言って、相手の信頼を得ようとするのは基本です。
出てきたカードを見て、『やっぱり出ますよね?』と、私は言いました。『あなた、カードの意味がわかるのね?こういうこと本気で考えてるの?ダメよ!そりゃあ、カードの言うとおり、ご主人はあなたに全然興味持ってないわよ。でも、あなたが本気だなんて思ってないから!』『愛のない家庭なんていらないと思うんです!ホラ、ここで決断したら将来…』『絶対、ダメー!』
平日にぷらぷら遊びに行ける身分になれた幸運を喜び、占いの結果なんて気にせず、そのままの生活を続けるのが賢明な女のとるべき手段だと説教されました。そういう考えもあることは覚えておくことにしましたが、私は占いの結果を重視しました。ペットのように養われているからナメられるのだと思って、フルタイムで働こうとし始めたのですが、主人に気付かれました。
占い師さんのおっしゃるとおり、パートで働けば良い身分は恵まれているのだそうです。その幸運と、血もつながらないのに養ってくれる人の居ることに感謝すべきです。また、妻が本気だと知ったら夫が慌てて戻ってくることがあります。男女の仲は不思議なもので…今、幸せです。