『〇日の日経に載ってた記事についてですが…』←確実に面白いオチの来ないスピーチの枕詞?!新聞だけでなく色んな所に書かれているアドバイスなので、ご覧になったマンション(の一室)購入希望者さんは多数おられるかと存じます。『前所有者の滞納金の支払い義務を買主が承継するのはもちろんですが、区分所有者全体での滞納状況にも注意しましょう』って。買主様がお知りになりたいのは、その調べ方ですよね?
築浅マンションですら買って早々滞納する人は居るもので、管理組合に対する滞納ゼロ物件を探すのは難しいでしょう。いざという時に修繕出来ないぐらいの赤字経営なのかどうか?とりあえず、その物件を紹介してくれた不動産屋さんに聞いてみることになると思います。が、『わかりません。』…って返ってくることも十分考えられます。
ご購入の流れは、(1)買い付け(売主様宛てに署名捺印して不動産購入申し込み)→(2)住宅ローンの仮審査(銀行宛てに源泉徴収票とか色々提出)→(3)媒介契約(客付け業者さん宛てに署名捺印)→(4)重要事項説明(宅建士による説明を聞いて署名捺印)→(5)契約(手付金も用意して署名捺印)→(6)住宅ローン審査(そろそろ実印も用意)→(7)金銭消費貸借契約(銀行はだいたい平日の昼間のみ営業)→(8)決済(この日に全部終わらせて、いわゆる権利証は後日、受け取り。後日徴収される不動産取得税や固定資産税にも注意)…って感じです。長い説明の割にオチ無しですみません。
お話が進むにつれて、『じゃあ源泉持ってきて下さい』とか、『次は実印と印鑑証明書もお持ちください』って後出しジャンケンみたいに言うと不信感を買うかも知れません。ラミネート加工してA4サイズの 『 ご購入の流れ図解 』 下敷きにでもしてから最初にお客様に渡して頂きたいと思うのですが、そんな下敷き見たことありません。
管理費・修繕積立金については、上記(4)重要事項説明 の段階でご説明いたしますが、その前段階として、管理会社に調査費用を支払って報告書を入手する必要があります。なので、その段階に来ていないお客様のために調査費用を払って最新情報を伝えるとは考えにくいのです。ただ、頻繁にその物件を仲介している不動産会社であれば、前回作成した重要事項説明書の控えなど持っているでしょうから(複写の持ち出し等はご容赦下さい)、『去年の今頃の情報では、これぐらいになってます。』っぽい情報を持っているかも知れません。もっとも、情報提供は義務ではないので、悪しからず。
マンション全体から漂う投げやり感とか読み取れるなら、過度に心配しなくても大丈夫そうですね。大規模修繕なんてまだまだ先、分譲開始して間もない物件の場合にも触れておきましょうか。私なら当然に売れ残り物件の分の管理費・修繕積立金を売れるまで払い続けてくれるディベロッパーさんから買いたいと思います。『売れ残り部屋の分、足りなくても知りません』って特約を付けるケースも有るのだそうです。私なら、お客様の立場になって考えて下さる業者さんが好きです。…とだけ付け加えておきます。