ごくまれに、ドサッと仕事の山をパートさんの机の上に乗せて自分の方が早く帰るという謎行動をなさる社員さんもおられましたが(なぜか、入退院されてからは意地悪してこなくなりました^^)、不動産屋さんのパートは通勤ラッシュを避けられる時間に退勤出来ることが多いです(ありがとうございます^^)。ガラ空きの電車、集中すればキリのいい所まで読み切れそう♪いつものように趣味の読書にふけっていました。
私がまだ降りない駅で、イケメン大学生とオシャレなおばあちゃまが乗車して来られました。変わった組み合わせ?『おばあちゃん、ちょうどドア近くの席が空いてるよ。』爽やかな青年は買い物袋をたくさん持ったまま、私の隣の席におばあちゃまを座らせて、前に立っています。もっと席が空いているけど彼は立ったまま、お孫さんが昼間から買い物に付き合ってたのか?いいや、気にせず読書に集中しよう!…と、思ったのですが。『ヒロくん、ありがとう♪』っておばあちゃまがお礼を言うと、ヒロくんは、『だからヒロくんじゃないってば!』…と、気になる会話が聞こえてきます。
盗み聞きなんてダメダメ。読書に集中…。『お姉さん、読書中にごめんなさいね。でも、ヒロくん本当に優しいでしょう?荷物も全部持ってくれて。』私に話しかけてきてます?!『え?!あ、そうですね。』直後、わりとわざとらしく視線を本に戻しました。『孫のヒロくんにソックリなのよ。さっき会ったばかりなんだけど、本当に優しい子だわ。ついついデパートでいっぱい買い物しちゃってね。荷物が多くて困ってたの。』『あ…〇〇デパートですね。色んな物が売っていて楽しいデパートですよね。』『でしょう?お姉さんはどちらまで乗られるの?』ヒロくんそっちのけで会話続くんかい?!『次で降りますが、何か?』『あら、偶然。私と一緒ね♪』読書は諦めました。
40過ぎてるのに久しぶりにお姉さん認定されてラッキー♪と、ちょっと気を良くしているところ、(お母さま世代の私をお姉さんとは呼んでくれなかった)ヒロくんが畳みかけます。『〇駅は進行方向後ろの方にエレベーターがありますから。』自宅の最寄り駅ながら、それは存じませんでした。いつもこのドアの目の前の階段を駆け上がっていたんですよね。おばあちゃまには階段厳しいか…。『それでね、お姉さん。次の駅降りたらどっちに向かわれるのかしら?…あら、それはタクシー乗り場と逆方向ね。寂しいわね。』なんかチャッカリ主張されてます?本をしまって、ヒロくんから荷物を引き継ぎました。『じゃあ、ヒロくん、ありがとうね~。』『ヒロくんじゃないけど…。』
この自然な流れで、おばあちゃまの荷物持ってエレベーター誘導してタクシーの座席までアシスト、しない方が不自然というもの。『お姉さんとお話出来て楽しかったわ、こんなに親切にありがとうね。』私の会話力は大したことないとは思いますが、余分に持ち上げてもらって、ちょっと気分いいですし。戦隊ライダーの中の人みたいなイケメン大学生に親切にされて気分良かったでしょうし。親切の引継ぎが出来てヒロくん本人(本名知らない)も安心したでしょうし。みんなが幸せな気分になれた帰り道でした。こんなパワフルな会話力を持ったおばあちゃまに、いつか私もなりたいです。