中小不動産屋さんの人事担当者に限ったことではございません。全ての人に有効と思われるアドバイスです。簡潔に五文字でまとめると、『空気読め。』ですし、15文字前後で書くと、『彼を知り己を知れば百戦殆ふからず。』と、いう意味になります。なんだか私は、孫子が好きみたいですね(
風林火山の時 とか)。もっとも、敏腕営業マンだった方が担当者の場合、既に習得されている感覚とは思いますが、何か?
五文字で済むお話を膨らませます。相手がどう思っているのか?応募者の立場をイメージして考えておかなくてはなりません。また、自己分析(会社の代理人として面接している場合はその会社を客観的に分析)する必要がございます。全国に複数の営業所を持つような不動産会社の場合はザックリ多めに採用しても問題なさそうなイメージですが。物理的に机を置くスペースが足りないとか、固定給を払う相手が多すぎると行き詰るとか、中小企業ではありがちと存じます。求人を公募せずに、『一人だけいい人を採用したいんだけど…』って信用できる他人に頼めば面接の手間も省けるというものですが、そうもいかない場合、『一番いい人を一人だけ選ぼう!』って考えがちですよね。
そこで、孫子の兵法の出番、空気を読むのです。就職することって結婚することに似ている気がいたします(大企業は一夫多妻制の結婚みたいなイメージ)。応募者は一社にしか入れないでしょう?今面接した相手が一番いい人だったとして、彼又は彼女の本音ではどこに就職したいのか?御社は、一番いい人が選ぶ一社なのか?本命は別にあるけど近所だし練習がてら面接してみようという感覚で来た人なのではないか?一番いい人に採用辞退されてしまって万事休すってことにならないように、対策すべきです。それもあるので、もっといい所から内定でちゃった☆って方は、早めに連絡して下さいね。
そういう意味で、一番いい人待ちの間の保留二番手だったのだと思いますが。中小企業で面接を受けたけど、ウンともスンとも言って来ないまま放置されている…と感じた応募者が、『何月何日に面接して頂いた者ですが選考結果を教えて下さい。』って電話で催促して、無事、就職出来たそうです。そんな例もありますが、今後何かの縁で取引先になるかも知れませんし、あまり長期間放置するのはよろしくないように思います。
正しく自己分析出来ていれば、長期間放置という無礼を働くような御社の元に、その一番いい人とやらが来るという奇跡が起こるのかどうか、わかるはずでしょう。無理矢理でも机を二つ入れられそうなら一番いい人も二番手さんも採用。増員一名で限界なら、一番の方に返答の期限を設けて早々に通知し(早いというだけで御社が二番手から一位に昇格する可能性もアリ)、失礼にならない期間のうちに二番手さん繰り上げ当選!…なら、敵を作ることなく人員過不足もなく企業活動を続けられそうですよね。
今は昔、好景気の頃、どんどん採用辞退されまくって、ごぼう抜き繰り上げ当選された方がおられました。『他の応募者の分と間違えて履歴書を送り返してしまいましたが、あなたが採用だったので、その送り返した履歴書原本を持って来社して下さい。』…などと、恥ずかしい嘘バレバレな電話を社員さんがなさってました。そういう時ばかりは、パートで良かった~って思いますね。これで増員出来ましたし、良い思い出です。