スマホが普及する前の話。引越し前或いは直後に本屋さんで引越し先の地図を買いに行くのが私の儀式のようになっていました。求人広告や不動産以外のチラシでも、近所の地図が載っている場合は商品に興味がなくてもよく読みます。早く土地勘を付けたいし、実際に歩くと疲れるけど地図上の探検だけなら元気になりますし。その時は引越し前に入手していました。
頼んだ引越し業者(の多分下請け業者)のバイト君が、『コレ移動中に割っちゃったみたいなので弁償します。詳細は後日連絡します。失礼しましたー。』って言うので連絡を待ちましたが、音沙汰ありません。引越し業者に電話すると、『は?そんな話聞いてませんけど?』って言われて、そんなセリフ録音してなかったわと焦りましたが、『まぁ、そういう話をしていたとしたら、代わりの物を買ってきて領収証原本を今週中に郵送して下さい。では。』と、切られました。
土地勘ない場所かつ荷解きで忙しい時に厳しい締め切りではないですか。二度とかかわりたくない業者だという感想でしたが、弁償はしてもらわないと。この、割っちゃったという物が収納ケースで、引越し先の駅近物件から最寄の食料品専門スーパーには置いてなさそうです。ホームセンターは近隣に見当たらず。大きめの日用品を扱ってそうな大きめのスーパーを探すことにしました。昔の主婦って通販サイトのアマゾンも使えない、不便な環境に居たのね…。
引っ越す前の環境だと、最寄り駅が大きいので、『売ってない物などない!』とでも言いたげな大型店もありました。ただ、駅前は駐車場代が高いんですよね。収納ケース持って電車や徒歩での移動はしたくないから車は使いたいし…。で、駐車場代が安そうな所と考えると、駅から絶対に歩いて行けない場所!ついでの用に寄りたいような施設の隣とか便利な立地もダメ!
10kmぐらい離れた古いニュータウン近くに、ちょうど良さそうなスーパーが地図に載っていました。カーナビも付けてなかったから助手席に地図を置いて、信号待ちの度に現在地を確認して…昔の主婦って大変…想像どおりの駐車し放題で買い放題な大型スーパーにたどりつきました。妥当な値段の領収証を期限内に郵送し、後日その金額だけ送られてきました。
相手の言いなりになって郵送代とガソリン代を損した話みたいに見えますが。スーパーで物色している最中に、『ちょっと割れてても使うことは出来るし、粗ゴミ出すとお金かかるし、同じもの二つも置くと邪魔だし…』って心が揺れたのです。新居にちょうど必要と思える『収納用品』を妥当な価格で購入して領収証を出してもらいました。この金額は、『アウェイでもそれなりに健闘したで賞』という認識です。割れた収納ケースもこの日に買った収納用品も、現役活躍中です。