色んな不動産屋さんで、もちろん多忙ではない時を見計らって営業マンに聞いてきた質問、『
専任媒介のメリットとは? 』について。そうお客様に聞かれた場合の模範解答は
以前 に書いたとおり営業マンの説明が適切だと記憶しておりますが、私自身が納得している回答は得られていません。質問の仕方が悪かったかも知れませんし、私のような頭の固い女に説明するのに向いていない形の回答になるのかも知れませんし、両方かも知れません。そんなことでしばらく悩んでいました。
気晴らしに久しぶりにバラエティ番組を見ようとテレビをつけたら、モテ系独身男子だと思ってた人が結婚していて奥さんこんな素敵な人でーす!という報告をしていました。『幸せな人って実在するのだなぁ。』というのが最初の感想だったのですが、素敵な夫婦を祝福したいと次に思い、まあ私がどう思おうと関係ない世界の方々だなぁとその次に思いました。だいぶ経ってから、恋とか結婚とかいう柔軟な概念を思い出し、気晴らしって大事だったな…って思うようになりました。
アツシありがとう!
恋愛という柔軟な世界と不動産は相性がいい!…ってことすら私は忘れていました。恋愛が成就しづらい人の例として思いつくのは、女性が求める年収にはほど遠いのに女性に求めるものが多過ぎる男性とか、男性が求める水準からほど遠いのに男性に求める条件が細か過ぎる女性とか、引きこもって外界との連絡手段も絶っているとか…かな。『完璧過ぎる彼女』みたいな女の子が、『私を好きになって下さる男性ならどなたでも。』…なんて言うとすぐ彼氏が出来るでしょう。
不動産の売却も同じで、誰もが欲しがる優良物件が、『格安で売るし余計な特約も求めません!』なんて言うと、一般媒介だろうか専任だろうが専属専任だろうが、買い手を見つけるのは簡単になるでしょう。逆に、普通は欲しくないと思われるような物件が、『高めで売るし条件色々付けてます!』って言うと、買い手はなかなか付きません。売主様は所有不動産をなるべく高く売りたいと考えているので、格安ではなくて買い手がつくかも知れない価格で売り出すことが多いでしょうね。
売主様の決める価格が成約に至りやすいかどうかは物件の魅力の一つです。価格の高い方が仲介手数料も高くなるので価値が高いのも物件の魅力の一つです。どうせ媒介とれるなら魅力満載の物件がいいです。ついでに言うと独占して手数料を頂けそうな専任媒介だと嬉しいものです。
魅力が全然ない物件だとしても、件数ノルマが微妙な営業マンはとにかく媒介が欲しいですし、レインズ登録して二週間に一度報告しておく程度の手間で済むから専任がいいなって思ってるんじゃないでしょうか。
※全然関わりたくないお客様の属性とか扱ってはならない種類の物件とかは有り得ますが、何か?絶対に無理ってことも無いけど楽勝ってことも無い物件だと、悩み所だと思います。会社の収入の見込みがこの物件以外に無い!っていう不動産屋さんは社内一丸となって頑張ってくれそうです。優良物件の専任媒介をたくさん取っている営業マンだと、魅力の少ない物件が一般媒介の場合は販売活動を頑張らない恐れがあります。『他社より頑張らないと頂ける手数料ゼロ円=他社が介入して来ないことが確実な物件で頑張る方がトク』って思われそう。他社には負けたくない!って思われるほどの魅力が有って早いもの勝ちという状況になるようなら一般媒介でも大丈夫そうですね。
異性を探すようなまなざしを送る買主様…の前で、売主様と買主様の間を取り持つ役割の仲介業者。一般媒介ではなく専任媒介や専属専任媒介をするメリットは、
『あなたの許可なく他の不動産業者さんを儲けさせません』って一途な気持ちを仲介業者に証明できることでしょう。釣った魚にエサをやらないガッカリ亭主タイプかどうかをお客様ご自身の目でしっかり見極めないと、三ヶ月(最長の媒介期間)が無駄に過ぎることになりかねません。やっぱり不動産取引は恋愛に似ていますね。
専任でなく一般媒介にすると損をするのは、媒介契約した不動産業者から、経費なり手間なりかける甲斐の無い人だと思われるような売主様。努力が水の泡になるリスクを抱えてでも大儲けを狙いたくなる物件だと、『他社に取られてたまるか!』って経費なり手間なりかける甲斐のある売主様になれそうです。かけがいの無い売主様(前者)の場合、非明示型(他社とも一般媒介契約を結んだ時に報告しなくて良いもの)では存在すら忘れられてしまうかも知れません。売主様もどこと媒介契約したか忘れてしまったりして!仮初めの恋みたいな関係ってことかも?(゚∀゚*)…(/ω\)キャー!