1ヶ月ほど経過したが、ボクの日々の生活は未だ『新生活』感覚というか、夢を見ているようなフワフワした気持ちで居る。大家さんらしい人の家の庭ぐらいしか見る物が無い部屋の
眺望 には慣れた。長らくバラバラになって倒れたままだった石灯籠が、いつの間にか庭から撤去されていた。ブルーシートのかかったままの屋根の家屋は、相変わらずかかったままである。周辺の交通網は復旧出来ていると聞いた。屋根瓦の需給バランスが崩れているのかも知れない。
広い土地を持て余している地主さんの多い地域で、独特のアパートがたくさん建っている。この近辺には、建築物を建てるのが趣味で建てたと思しき家屋は見当たらない。建築費のために借金をして、負債が多いということで相続税対策をするための、家屋だらけである。世間知らずのボクが語るのも妙な感じだが、税収確保のために相続税の課税対象を引き下げてくるかも知れないので、このようなニーズが増えて建築業界は儲かるのかも知れない。ただ、屋根瓦が調達出来ないことから察するに、建築資材が不足していて竣工まで時間がかかる気はする。

乱立するアパート群の半数近くは同じ会社が施工したものであると見た。形や色遣いが全く同じ2階建アパートだらけで、最初のうちは自分の部屋に帰るのに道に迷ったりしたものだ。ここで暮らしたい人と住ませたい人との需給バランスも崩れていて、『空室あり』の看板が目立つ。それでもまだ新しく建てるようだ。長い間一棟まるまる借り上げて家賃保証してもらうから大丈夫って考えているのか?RC造(=鉄筋コンクリート造)の場合は木造より解体費用がかかることも計算に入れた方が良いと思う。収益性にこだわらず負債を作りたいだけなのかな。

下品な不動産屋のブログから上品な奥様の所へリンク貼るのも遠慮したくなる行為だが。住民モラルなんて気にしてられない安アパートから突然紹介するのもはばかられる。それでも敢えて紹介する。普段はお客さんそれぞれに合った
間取り の選び方の例などを紹介されているブログで、震災後の記事に、『
◆家が足りない!空き家を活用する:賃貸住宅 』 というのがあった。インフラが復旧した地域のアパートの方が、避難所より暮らしやすいだろうなぁと思った。
アパートの管理会社は何をしているのか?調べてみると、呼びかけ方も様々であった。『今まで弊社で建てて下さって被災した大家さんは特別に住んで頂けます。』それぐらいのことしても全然バチ当たらないと思うので、是非!『被災者の方は○ヶ月間無料で住んで頂けます。』ふむ。良心的ではないか。…続きがあった。『○年の定期借家契約ですので、無料期間経過後の希望家賃をお知らせ下さい。』商売に結びつけているあたり、さすがナンバーワン企業だ!