各不動産屋さんの内部には、ホワイトボードなり貼紙なりして、自社媒介物件の一覧表が各従業員の席から見やすい位置に貼ってあることと存じます。
客付け しようと思った不動産業者さんが
物件確認 の電話を下さった時に迅速かつ正確に答えやすいようにです。
何の印もついていない物件なら、『ございます』で、『済』なら、『終わりました』って答えますよね。場合により、『鍵は社内』とか、『鍵は現場』とか、『鍵は○○ホーム○○様迄』(
一般媒介 で他社と共受け…
やる気出ません)とか書いてあることもあります。悪くない情報です。
両手 じゃないと絶対イヤという主義の不動産会社では、『業者は商談中対応』って書いてある可能性があります。これが評判悪いです。他社から嫌われているとは知らず、『申し訳ございません、この物件は業者さんお断りなんですよー』って平気で答えたこともございます(大変失礼いたしました)。仲介もしつつ建築もする業者さんは土地を買って下さるお客様なので『商談中』って答えてはいけないとか、パートレベルでは理解出来ない複雑な仕組みです。
逆に、大きなビルを仲介していると、『
エンド 不可』という物件を見かけます。オトナしか相手にしないお店が18歳未満お断りって言うのと同じ発想です。…わかりづらい?クラシックのコンサートで、『未就学児の入場不可』って書いてあるのと同じですね(我ながらわかりやすい例え♪)。
ヴァイオリンのピチカートを耳をそばだてて聴く時に、突然おむつを替えて欲しいと言って泣き出すかも知れない年頃のお子さんには居て欲しくないという趣旨でしょう。それと同じで、プロ又は法人のお客様と本気の商談をしている時に、素人さんに水を差さないで欲しいと考える売主さんも多いのです。プロから見ると、お行儀の悪いお子様みたいな方がおられるので。
ウン十億の現金取引でって言っているのに、ローン特約を付けろとか言う。買う気もないのにメチャクチャな指値をする。そのビル本当に出ますよって言ったのにあとから気味が悪いとか文句を付けてくる。…こういうことをしていると、お子様と同じだと思われます。プロ又は法人のお客様は反復継続して同種の取引を続けるので、『あの会社、お子様みたいなこと言うから関わりたくないな~』って思われるようなことはしないはずという推定が働きます。
お行儀の良い、躾の行き届いたお子様も居ると思います。でも、『こちらのお嬢様は躾が出来ているので入場できますが、こちらのクソガキはダメです』ってコンサートの入り口で判断するのは面倒でしょう。それで一律の年齢制限が出来てしまいました。素人さん全てがお行儀悪い訳ではないと思いますが、年齢制限と同じように、一律シャットアウトされる物件はございます。