不動産業界でのお仕事は、パートであっても最低限の知識が求められる専門職であり、尚且つ接客業でもあります。お茶を出すだけという担当なら接客スキルだけ磨いていれば良いのかも知れませんが、通常の事務員には両方の技術を日々磨くことが求められます。
専門知識を頭に詰めていく方が接客上手になるよりラクな作業だと私は思うのですが。接客が巧いとお客さん以外の方との接し方も要領よくなるので、そちらを磨く方が自分のためになるかも知れません。社内で嫌われにくくなりそうですし、更には親戚づきあいまでうまくこなせそう。
社内の人との接し方にあまり気を遣わないのか、パートだから気を遣わなくていいと思っているのか。『その程度の接客スキルでよく食べていけてるなー』って感心させられる営業マンも時々見かけます。無駄にエラそうにする根拠がわかりませんし、知識を習得する意思が見られないというか、パートごときの進言なんか聞く必要がないと思っているのか。
私の接客スキルを磨くための試練だと思って、おかしな指示をされても、『はぁ?ソッチが間違ってるのよ!』とか言わないようにしています。減価償却しないはずの土地(地価が下がり続けているのは事実ですが)の広告なのに、『価格の所に消費税込みって書き足しておいて』って言われます。そもそも今、税抜き表示なんかありえないでしょうに。…って言うか更地だし。
『建物にかかる消費税は価格に含まれています』って小さく書いてみるとか、『あとでまとめて訂正しまーす』って言って保留しておいて放置するとか。根拠もないのに一方的にキレるタイプの方とは正面からぶつからないように工夫します。論破されたら爆発するタイプだと思うので。
『雑種地1,234m2(公簿)』って書いてたら、『雑種地1,234.00m2(公簿)』の間違いだと言われた時は、面倒臭いから謝ってそのように訂正しました。登記簿謄本で宅地と鉱泉地以外の地積は小数点まで付けないと聞いたことがありますが、パートの私が教えてあげるって言うとキレそうですし。キレられてまで教育して成長させてあげたくなるような営業マンでもございませんし。
営業マンとそれ以上話すことより、私はもっと違うことがしたいと思います。たまに昔の謄本をコンピューター移記してきた時に昔の単位の表記が残っていることがあるのですが。宅地では、『坪(つぼ)合(ごう)勺(しゃく)』って書いてあって、山林では、『歩(ぶ)畝(せ)反(たん)町(ちょう)』って書いてありました。この単位の違いが、小数以下第2位まで書くか書かないかを分けているのかしら?私は生身の人間と接することより疑問点を調べることの方が好きです。
よく食べていけてるなーって言ってる営業マン未満の接客スキルですが、何か?