土地勘のある営業マンが目を細めてくれる魔法の呪文…『○○町と言えば、私、○○女学園出身なんですぅ。』賢過ぎず、バカ過ぎず、大人しいイメージの女子校は、男性ウケが良いです。こうして好感を抱いてくれた営業マンが一瞬でどん引きする魔法の呪文…『格闘技が大好きで、テレビで見るよりむしろ自分がすることの方が多いです。』ここでは暴れませんが、何か?
ストレス発散の唯一の手段がスポーツクラブで汗を流すことだった頃、毎週水曜(不動産屋の定休日)は朝からスタジオに入る習慣でした。クラシックバレエの要素を取り入れたエクササイズで、おばさま達と一緒に集団で踊ります。全員でズカズカ歩いてターンする様は壮観です。
ジムの都合でバレエが木曜の朝、水曜の朝はヨガになってしまいました。興味が持てず、夜にジム通いする習慣に変えました。初めて参加した、『格闘技でエクササイズ』教室。インストラクターの動きをとりあえず真似たあとの休憩時間に筋肉質のおじさんが声を掛けてきました。
『君、見掛けない顔だから初めてだよね?私はこの近所の道場に通ってて、空手○段なんだ。ちょっと君の動きのことでアドバイスしたくなったんだけど、いい?』のちに、私はこのおじさんに『ウザいオッサン』というあだ名を心の中で付けることになります(…そのままなネーミング)。『空手○段とはスゴイですね!』そこは本当にスゴイと思ったので、素直に誉めておきました。
前の方でずんぐりむっくりしたおじさんが猫パンチしているのは放置しているのに、初めて入ってきた女性にだけアドバイスするのね…。正中線を意識して相手のみぞおちにねじ込む突き。一生懸命真似していると、インストラクターに声を掛けられました。『あなた武道の心得があるんですね!』
押忍! (* ^ω^)ゞ『たしなみ程度です。』ご無沙汰してたけど体は覚えてました。
ウザいオッサン(あだ名)の私に対して接する態度が急に変わりました。素直に○段はスゴイと思うのですが…。なんかナメられてたみたいですね。その昔、お世話になった師範がおっしゃってました。『女の子はイザと言う時、絶対に戦うな。逃げろ。』空手○段の女性に暴漢が襲い掛かってきて、彼女は逃げずに反撃したのだそうです。激闘の末、お亡くなりになったのだとか。
地味な心得は何も身に付けていないのと同じに見られます。女性一人だとナメられるんです。ウザいオッサンはずっと、『どこに住んでるの?』『トシいくつ?』とか聞いてきましたが、ある日、インストラクターに首根っこを掴まれ、『女の子に声を掛けないの!』って怒られてました(やーいやーい!)。守ってくれた人が居たことはとてもありがたかったです。その後、体を壊してジムに通えなくなったのですが、きちんとお礼を言えなかったことが私の心残りになっています。
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