子供の頃は、免罪符だと思っていました。しつけの悪い子が居てもお母さん方の一人が、『でも、あの家は
共稼ぎだから…』とでも言うと、その子のことをそれ以上悪く言いません。今度の日曜日みんなで掃除しましょう的なルールを無視していても、『
共稼ぎだから仕方ないわよね~』って言われていました。何でも許してもらえる特権階級のことだと思っていました。
しかし、不動産のチラシで、『
共稼ぎ向け物件、駅徒歩3分…』なんて言葉は見たことがありません。専業主婦と
共稼ぎ世帯とではニーズがだいぶ違うはずですが、そういう言葉そのものを聞かなくなってきました。代わりに『ディンクス』って言いますよね。Double Income No Kids(共働き収入、子供なし)…カタカナにするとオシャレな階級に聞こえます。
子供なしだとすれば、いくらでも残業が出来そうです。私も夜9時10時は当たり前っていう仕事を結婚してからしたことがございましたが、大変でした。残業のあとで開いているスーパーもなかなかありませんし、仮に入店出来ても残っている食材が選べません。チラシ特売の品は無理ですね。スーツの上からエプロンをして、超特急でご飯を作ります…キツかったです。
オシャレな街で、高いけど狭いマンションのモデルルームに行った時、『この間取りでは子供が出来た時に困りません?』って聞いてみると、『こちらはディンクス向けマンションですから大丈夫です!』と、説明されました。駅からの距離と言い、価格と言い、確かにディンクス向けだと思いました。近所に学校もスーパーもありません。専業主婦は住みたがらないでしょう。
パンフレットを見せて頂くと、こんなことが書いてありました。『絞りたてのフレッシュオレンジジュースとクロワッサンで朝食を済ませる。大丈夫、洗面ボウルは2つあるから朝から彼とケンカなんてしない。』毎朝ジュースミキサーまで洗う生活はキツイだろうなぁとか、残業したあとでも美味しいオレンジ買えるのかなぁとか、設備よりもどうでもいい部分がかなり気になりました。…で、共に稼いでいる夫と妻の、どちらが朝からオレンジを絞るのでしょう?聞けませんでした。
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