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Author:不動ゆり子



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芸の幅を広げるべく、コストパフォーマンスの高さを武器に転職を繰り返して不動産業界を漂ってます。

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無料査定してもらうコツ

高校三年生の夏休み~秋にかけてはスケジュール帳が埋まって埋まって嬉しかったものです。毎日通った夏期講習の成果を試すため?模擬試験が毎週のように有るのですが、結構無料で受けさせてもらえたんですよね。その返ってくる結果を読むのが楽しみでした。『あら?私は解けたのにこの問題、正答率こんなに低かったんだ♪』ってわかると褒められたような気分になりますし、客観的に分析されることで、『あらやだ、私ったらこの分野が弱いじゃないの!』って気付けますし。ええ、ええ。毎週のようにデートする相手なんて居ませんでしたが、何か?



大人になった私が持ち家を売却することとなり、チャンス到来を喜びました。『あなたの物件、無料査定いたします!』ってチラシを3社から頂いてますから。コレ、本当は売る気がなくても気軽に呼ぶ方も多いのですが、次の転職先かも知れない不動産会社さんに、『この間の冷やかしの査定の人が、今度は面接の冷やかしですか・笑?』って言われたら働きづらいので、遠慮していたのです。不動産鑑定士さんと違って不動産屋さんは査定するのにお金取らないものですけど、積極的に『無料!』ってアピールされている方が、『よっぽど査定したそう』って思いますし、この3社に絞りました。『べっ、別に、私があなたを探してたんじゃなくて、たまたまチラシが入ってたから呼んだだけだからねっ!』って言い訳できるのは強味のはず。

A社さま。最初の電話の受信から来訪やらアフターやら、営業マンAさんの対応は完璧でした。近隣の物件のほとんどを仲介しておられるのも納得、Aさんにお会いしたのに他社を選ぶお客様には、なぜそうしたのか小一時間ほど問い詰めたいものです。丁寧な査定書を受け取りつつ、『勤務先の関係で売却のお願いは出来なくて、すみません…。』って謝った時の対応まで、素敵でした。査定額、最終決まりそうな額、売り出し始めるべき価格など、ブレてないなーと思いましたし(上からで本当にすみません)。生まれ変わったら今度こそ一緒に売却しましょう!

B社から来たのは、後ずさりしそうなぐらい前のめりな営業マンBさん。『このBに任せて頂ければ、必ずや、必ずや!』いえ、あの、上司から紹介されて店長さんがBさんでって指名して下さったから(チラシも持ってたけど、私の勤務先経由で呼びました)、Bさん以外に任せるはずないですし…。『それにしても、随分キレイにお使いですねー(棒)』のあとに続いた、『ちょっと狭いけど…』の部分が素のBさんだとすると、彼は接客中95%ぐらい無理矢理テンションを上げて前のめり営業マンという役を演じていると考えられます。この機会に見習おうと思いました。

C社さんへも電話。『えー?価格査定ですかー?いくらで買われましたー?』女子かっ!ってぐらい語尾伸ばしする男性営業マンCさんでした。『じゃあ、それより200万安いぐらいだと思いますー。』それってメモすら取ってなさそうだし。『次の日曜日に他社さんたち査定に来られるので同じ日に来て頂けると私も楽だとは思ってましたが、せめて査定書を郵送するぐらいのこと出来ませんか?あなたの名前でうちに査定しますってポスティングされましたよね?受けた電話でマイナス200万ぐらいって即答して済ますのがC社さんの査定方法なんですか?』

Cさん、ブログネタたくさんありがとう…。渋々来られた瞬間は確かに語尾伸ばしだったのですが、部屋の一番奥に私服姿の男性を見つけた途端、ピシッと変化されました。ラスボス(竜王みたいなの)に出くわしてから兜の緒を締めるタイプの勇者だったのでしょう。『あっ、ご主人様もご在宅でしたかっ。私、C不動産販売のCと申しますっ。』名刺を取り出すスピードなんて同じ人とは思えません。『随分ご多忙らしいのにわざわざご訪問ありがとうございます。あなたを呼んだのは私でなくて彼女なので、名刺交換は彼女とされたら如何ですか?』『あっ、奥様も名刺を…』『www私が欲しいのは名刺でなくて査定書の方ですので、お気遣いなく。』



私が模試シーズンの受験生のように査定書を熟読してニヤニヤするまで少々手こずりましたが、何とか三冊手に入れることが出来ました。Cさん、個人名まで入れてポスティングしてなかったら即答査定のまま電話を切られたことでしょう。私のように不動産屋さんのチラシを収集する癖の無い方でも、『べっ、別に、検索して見つけた訳じゃなくて、たまたま見たブログに無料査定の広告が載ってただけなんだからねっ!』って(大人なんだから敬語使用を推奨しますが)言えるよう、気を利かせておきました。こちらは自宅がエリア外だったのでポスティングして頂けてなくて、どんな査定書を出されるのか私も存じておりませんが…。良かったらお試し下さい。

個性の違う男性営業マンをお呼びした感覚として、大丈夫だったような気はしますが。インターネットで情報入力して郵送してもらうだけでなく、内覧してから査定書作成してもらう場合…。私の感覚では大丈夫だったんですけど、部屋の奥に私服姿の男性を置いておくと、防犯上とても便利です。男性の調達が難しい場合は道着姿の屈強な女友達でもよろしいかと存じます。

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謝罪

『申し訳、ございませんでした。』肩甲骨ぐらいまでは床から垂直に、頭はややうなだれ気味で手を前に組む傾聴姿勢。そこからよく通る声で活舌よく発声。声で注目を集めてから、大げさ過ぎず軽すぎない角度で深く一礼します。勢いをつけずに頭を上げたあと、『今後二度とこのようなことが無いように…』等の、さっき考えておいた適切なセリフを発話しながら、意識して苦い顔を継続します。真横で涙を貯めて立っている若い事務員さんは他人に届く程度のボリュームの声なんて出したら嗚咽しそうですからね。わかりやすく謝るのがパートの役目でしょ?

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先ず、お局様が若い事務員さんの名前を怒鳴って呼びつけておられました。悪気のない子だけどボンヤリしておられますし、機嫌悪い時にミス発覚してお気の毒ねーって他人事のように思っていたら、『不動さんも来て!』って怒鳴られました。何か悪いことしましたっけ?首を横にかしげそうになるのを修正しながらお局様のお席まで急行しました。『なんで二人が呼ばれたのかわかってる?』『……。』やぶへび回避のため無言のまま、俯いて神妙に反省顔。

担当が若い事務員さんに代わってから、営業マンが必要な書類を全然出して来なくなったとのことで、それを催促しないのは職務怠慢であると大きな声で責め立てておられました。『仕事やる気あるの?』やっぱり。こういう答えが一つしか想定されない質問をぶつけてくるのが機嫌悪い証拠です。『…あ、あり、ます…。』ああダメだ、この子もうこれ以上発話できない。

お局様のテンションは高いままなのに、困りましたね。『不動さんも!』『?!はいっ!』『あなたなら全体の進捗状況を把握できるでしょ?月末は特にチェックしないとダメじゃないのよっ。』んんんん?わざわざ呼びつけられて怒鳴られる趣旨が何なのか2秒くらいわかりませんでしたが、ようやく空気が読めたので、冒頭の丁寧な謝罪というパフォーマンスに至ったのでした。

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『わかったんなら、席に戻りなさい。』の一声で私たち二人は解放され、若い事務員さんはお局様に聞こえるかどうか微妙なボリュームで『すみませんでした。』と、呟き、お席に戻ってさっとハンカチを取り出してから、おそらくお手洗いの個室へと消えました。泣いているのかな?かわいそう(´・ω・)ってパートのおばちゃんでも思うのですから、黙って耳をそばだてていた男性営業マンたちが同情しないはずありません。5分以内にほぼ全ての営業マンが立ち上がりました。

若い事務員さんは席を外したままなので、みなさんパートの私に声をかけて来られました。『さっきの、なんか、ごめんねー。これ締め切り過ぎちゃったけど書類、事務員ちゃんに渡して、謝っといてねー。』ヒソヒソ声に合わせて、よく通らない声で返すことにしました。『あぁ、全然、お気になされずー♪書類ありがとうございましたぁ。』女の子の涙って無限大の威力ですね。

でも、ですよ。わざわざ会社で泣かさなくてもいいんじゃないですか?パートだけを呼んで怒鳴ったって、営業マンの半分は5分以内に持ってきて下さったでしょう。自発的に持って来なかった方には、『あなたが職務怠慢なせいで私が怒鳴られたんですよ。早く出して下さい!』って催促しに行くに決まっているじゃないですか。誰か泣かさないと気が収まらないぐらい、機嫌が悪くなることってあるものなのでしょうか?仮に不動産屋さんから怒号やら嗚咽やら聞こえてきても、どうせつまらないことが原因です。勇気を出してのご来店をお待ちしております。

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大平原にて

それは工場用の土地探しにしては電気も水道もそれほど使わない業種とのことで、豊富な選択肢の中からご予算にあった物件を見つけるという、比較的簡単そうなお仕事でした。ただ、工業団地は都心に集中して在る訳ではないので、見に行くのも一日仕事、遠すぎるエリアの物件は日を改めてということで、チマチマしたお仕事をたくさんこなしたい不動産屋さん(…少数派?)には不向きかも知れません。各地の業者さんと連絡を取ること自体は簡単でした。…レスポンス悪い業者さんとはご縁が無かったのだと潔く諦められたからですが、何か?

一件目というか、一台目。第一印象が『ボロいなぁ!』という社用車で、『電気系統がおそらくショートしてません?』って言いたくなるぐらい、ウィンカーの調子もおかしかったです(失礼)。『お車を値踏みしに来たのではない、不動産を見に来たのだ!』と、心の中で言い聞かせながら色んな物件をオジサン営業マンに案内して頂きましたが、エアコンのある車に戻って来られるとは言え、夏は少し外に出るだけでも汗だくになります。私の化粧が…(泣)。

遊びに来ているならリゾート仕様ワンピースにパラソルとか涼しい対策も出来そうですが、炎天下コンベックス(巻き尺)持って小走りする状況で日傘も出していられません。私の日焼けが…(泣)。遊びの内見(暇か!)だったら、スマホに入れている無料アプリ(カメラ、騒音チェッカー、距離カメラ、水平器、コンパスなどなど)で済ませて軽量化出来そうです。そうもいかないので靴と服の形に日焼けして、違う靴を履いてきた日なんかよく笑いを取ることになりました。

このボロ車の営業マンが、お客さんそっちのけで自分だけ車内に置いてあった水を飲むんですよ。何も用意してない私も悪いのですが、その飲みかけペットボトル寄越せとは言いたくないし、その辺のコンビニで停めてくれとか言えそうにない、大平原の工業団地だし。一番汗をかいていた私でも日焼け以外の健康被害は無かったのですが、それからは500mlのペットボトルを何本も持ってくることにしました。これで何時間連れまわされても大丈夫?


(c) .foto project


二台目はファーストクラスのシート(座ったことないけど)みたいな高級な座席のお車を美人営業マンが運転して下さいました。これでもか!ってぐらい大量に飲み物が何種類も用意してあって、おやつとウェットティッシュ付き(負けました…)。余ったのも全部持ち帰って下さいねーと言われ、飲まなかった自前の水含めて大荷物で戻ることになりました。さすが女性営業職は気が利いているなぁ!と涼しい車内で冷えた炭酸を飲みながら思ったものですが、ちょっと時間が経つと、変な話、あわよくば化粧室に入りたいなぁと思ってしまいました(我慢の範囲内)。

ボロ車の時は暑くて汗かきっぱなしで水分補給もしてなかったので、色んな物を濾して出すべき水も汗の方に回っていたのでしょう。あまり汗をかいてなくて水分も十分にとっていると、時間がたてば当然、濾過したくなるというものです(一カ月ぶりの更新が下ネタですみません)。こういうのを我慢し続けていると女性でも結石が出来たりするらしいので、やはり暑さ対策+水分補給+トイレ休憩はどれも欠かせないように思います。夏場はみなさん気を付けて下さいね。

お客さんの都合も聞かずに返事を急かした三台目の不動産屋さんは論外として、出来れば気配り上手な方の女性営業職に儲けさせてあげたかったのですが。ボロ車さんの物件を気にいられたので、彼女のお役に立てませんでした。エリア内に安い居住用賃貸需要がございましたが、『安い仕事にまで高級車使わせる気?』って思われても恥ずかしいですし、安い方の案件も飲み物とおやつとウェットティッシュ持参の上、ボロ車(失礼だって?)で決めました。

残念ながらご縁の薄かった気配り営業マンですが、あの時の快適ドライブのことは感謝しておりますし、仕事中あんなにトイレ我慢することもなかったなぁと、今もよく覚えております。

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